憧れ

髪伸びたな 割れた毛先眺めたら 交わることなく分かれた 貴方を思い出す 長い髪の先はいつでもあたしじゃなかった ギリギリ手の届かないそこで輝くあなたが 本当に好きだった 舞台から降りたら 小さくて気さくな 優しい貴方に戻って 手に届きそうで でも何気…

戦地の花

画面越しの灰色に ドキドキしてしまう日々 痛めた記憶は くだらない新商品の宣伝で消されていく 空を見上げれば あの人達も見ているだろう景色が広がっている あの場所はどんな音が聞こえていて どんな匂いがして どんなことを訴えてくるんだろう 一生懸命頭…

花束

初めて気づく 上に置かれた花束の重みに 自分が育てて手向けた花は きっと軽かっただろう あぁ、ごめんよ ありがとう さようなら どうしてもっと早く気づかなかったのだろう どうして素直に受け取らなかったのだろう もう光は見えないけど きっとあの花束に…

スマートフォン

画面から顔を上げたとき いつもの何倍もの鋭さでモノが語りかけてきた気がした。 これまで見過ごしてきたものたちは、 一体幾つになるのだろうか。 自分を生み出すことは、 なんかとっても辛いことでずっと逃げてきた 目の前の画面を眺めながら、やり過ごし…

限度いっぱいの汗を 吸い込んだ夏の空気が 今は体にまとまりつくのが 鬱陶しい 深呼吸して もう一度見てみる いつもと同じ道と空が ずっと広く伸びていた

【歌詞】桜隠し

慣れた道を行く 白くて 別の景色 自転車は押して行く ひとつふたつ腕に乗る そして消える小さい花 駅が見えてくる 君と行く 最後の道 突然 僕の前にくる 当たり前の毎日 との別れ 降るはずのない雪が言う これからは別の空間になる 君はまたは微笑んで 見た…

【歌詞】ふとしたハッピーエンドを

定時おわり いつもの帰り道 コンビニの前 思い出す 気づけば君が 「飲みたい」って言ってた 缶ビール2本 ぶら下げていた 隣で見た流れ星には内緒で 永遠なんて言葉つぶやいてみた 不釣り合いと 言われても仕方ないな 眩いだけの 毎日だ 坂の先 橙が揺れる あ…

【歌詞】(共作)404

ありがちな春も過ぎ 揺蕩う街並みの中で 僕だけが孤独だと 君が見知らない空を見上げる 生活が織り成す街は 少し移り変わり 変われない僕だけがいる 刻みつけたはずの痛みはそっと消える 柔らかな風が 吹き込む 混ざる熱 ただ 憧れていた 何もない部屋の中の…

【歌詞】ホロウ

くだらない哲学を 紡いで歌にする それで繋いでく 正しく泣いている ギターと 煙たい言葉 白紙を黒く染める とうに期限は切れてる 魔法のランプを 今日も 擦って生きる 裁きはこの夜を待つ先にあるかい? 歪んだままの 僕の形は いつか 君に暴かれるだろう …

【歌詞】アルストロメリア 2020

雨は好きな方だ 音と匂いに守られて 何度も読んだページ捲って 今日もやり過ごしていく いつの間にか進み方を忘れた ガラス越しの君に ずっと憧れていたみたいだ 同じ歌を繰り返す わかりきってることばかりの世界 曖昧なままでいたい 晴れた空は怖いんだ な…

【歌詞】雨心地 2017

錆びたドアの向こう 僕らの素敵な秘密基地 淡い夢の中に浮かぶ 白い月と歩く 涙で満たした帰り道 あの子も今頃上見て泣いてるかな 遅れた時計ももうすぐ追いつく なりたくないって思ってた 大人になる ありがとう さようなら 明日はもう無い ダンボールに染…

起きているあいだは ずっとなにかに縛られている 横になって 目を瞑って 黒い海に沈むまでの間だけ 私は自由になれる 自由でいられるときはせめて あなたの腕の中で生きたい でも 起きている時に あなたの元へ行く自由がないから 腕まで届かないんだ 届かな…

たばこ

煙草という題の歌はよくあるが つい最近までピンと来ていなかった 私にとって、煙草は知らない世界だから 煙草が作る魔法も 煙草が作る闇も 煙草が作る全てが 私の1部になることは無かった 煙草を吸う時の あなたがあなたじゃないようになる あの顔を見ると …

あなたの心は思っているよりも複雑で わたしの言葉は思ったよりも稚拙でした。 あなたは思っていたよりもずっと遠くて わたしは思ったよりも幼くてとても届きそうにありません。 早く大人になって、追いつきたいけれど 大人になる頃にはもう見えなくなって …

good night

嘘のない その言葉に 救われながら とめどない この想いに 傷ついてく わからない 昨日のこと ぼんやりしてて もっともっと 冷たく 固くなれたら 愛は現れ 現実を突きつけてく そこを見れば 幸せになれるのに 光は消えてく 夜が更けてく 君は笑ってる 僕は涙…

3駅分のはなし

夜の普通電車 僕は長い椅子のはしっこにいて 流れる景色を眺めながら 最寄りまであと3駅のところで ぼくはひとりになった このよのすべてが ぼくいがいのしゅうごうたい おなじようにゆれる つりかわのしゅうごうが ぼくにあつりょくをかける つぎのえきにつ…

リミット

お前が その スマホに落としてる言葉は どうやったら 何を忘れたら 出てくるのだろう 刃を持つ者になるということは 刃を刺される者になるということ 刃を刺されてしまえば 2度目はないということ その覚悟がなくて どうしてお前は刃をもてたのか その場を振…

昨日が嘘みたいに 暖かい今日に 何かを見いだせるとしたら それは昨日よりも増えている桜や 光が反射してより眩しい水や 寒さの鬱憤を晴らし終えたようにカラッとしている空で どれも目に見えるものばかり 目に見えないものをずっと大事にしていきたいのに …

初恋

あなたの優しさに気づいていながら たぶん好きになってしまうから 終わりが近づいてしまうから ずっと意地ばかり張ってしまっていました みんなの恋愛とは違うから ずっとそうじゃないって考えてだけど ほんとの私はこの気持ちに恋だ愛だと名付けたい たぶん…

成人式

大人にならなかったのか 大人になれなかったのか 本当にどうかはわからないけど 今すきなものや 憎いものに まっすぐしかぶつかれない そんなわたしは まだ大人になれそうにない ある日をもって 人は大人になるのだとしたら 私のその日までに大人になれなか…

日常と歌

映画を見るのが好きな人が 映画を作ることはあんまりない お酒が好きな人が お酒を作ることもそんなにない でもね 歌が好きな人は誰でも いつだって歌を届ける側になれる そうやって好きな歌は日常になれる 私の日常を伝えて 届いたみんなの日常になって そ…

同じ息を吸っているのに 君の声だけどうしてそんなに綺麗なの? 透明な空気に色付けして吐き出す その魔法の肺が欲しいんだ ほんとうは それぞれがそれぞれの魔法の肺を持っていて それぞれが欲しい魔法が使えてないだけなんだけど そうなんだけど やっぱな…

幸せになって欲しい

どうか泣かないでください 私が代わりに泣きますから どうか叫ばないでください 私が代わりに歌いますから どうか壊れないでください 私が変わりに壊れて叫びます あなたのこころのなかの感謝も涙も どうか どうか死にたいなんておもわないで 私が変わりにい…

不甲斐ない

見えない力が飽和して 突然君の笑顔を奪ってく 画面越しに響く悲鳴が 私の胸を壊してく 遠くの世界を 見ようとしてみても 何にも分からなくて 何もできなくて 呑気な頭の上の青空を 眺めることで忘れようとした 知らない街の名前が繰り返し現れる 悪い現実だ…

歌う前に

ランドセルの頃は 堂々と言えた言葉 いまは、何故か言えないんだ 好きも 悲しいも 切ないも 分かっているはずなんだけど 知っていく言葉は毎日増えるのに 届けることはできなくなって 肺にじっとりまとわりつくだけ 2秒で伝えられたら 気持ちよく眠れるはず…

あなたへ

誰かが出したはなまるが 明日は大きなバツになるかもしれない 大切なのは 君がはなまるの気持ちでいられているかどうか いろんなことに挑戦して いろんなことを選択して 振り返って笑えるような 不恰好な花道を作って ニッて笑ってやってる それくらいの 君…

お金

大学生になって、食べるお金、遊ぶお金、どこかへ行くお金、音楽に使うお金を自分で賄うことになった。 スタジオに行ったりライブに行ったりするお金が何時間働けば手に入るのか初めて知った。 働いてすぐお金が貰えないことも初めて知った。 だけど、自分の…

明日から、明後日から、今更

言葉に出来たら 気持ちよく眠れそうなのに 息は 心の中だけで循環する 伝えられなかった一語ずつが 今更 首を締め付けてゆく 喜びも 悲しみも もう ただの朧になる 大好きなんて簡単な言葉だったのに 今肺に張り付いて離れない 何通りもの伝え方は 習ったけ…

路線

反抗期なら誰でもある。 嫌だなんて 少しは言える。 2年経って 自分の言いたいことがある程度尽きたら 今のことなんて 恥ずかしい黒歴史にして ヘラヘラ消してしまう それがきっとわたしたち あの子は 今も何かと戦っているのかな そうあって欲しいなんて思…

地震、ミサイル、誘拐 今日もまた少しずつ 貴方の未来に傷が付く どんなに頑張っても 何も変えられない ごめんね 変わらない世界を嘆く前に 大きな声で泣き尽くしておこう このまま変わらずに死んでいくのなら せめて 悲しみは全部消化しておきたい